レーシックとラゼックの違いについて
1年程前に、私はレーシックの手術を受けることにしたのですが、ちょうどそのときにかかりつけの病院のパンフレットや説明書きなどにより、ラゼックという別の治療法が存在することを知りました。
もちろん私はレーシックの通常の手術を受けることになりましたが、ラゼック系の手術というもいまだに行われることがあるそうなのです。
この二つは角膜の切り込み方が異なるところがポイントとなります。
人間の眼球の膜は厚さがだいたい0.52mm程度あり、5層構造になっているそうなのです。
このうちレーシック系の手術ではその膜の3層目にレーザーカッターで直接切り込み、露出した三層目の断面をレーザーで焼いて視力を調整しています。
一方ラゼックのほうは、アルコールやレーザーカッターで目の膜の表面にある0.05mmほどの薄い1層目だけをめくって2層目から3層目をレーザーで焼いて視力を調整する手術となります。
その後はめくった1層目を患部に戻して蓋をします。
1層目は自然治癒力があるため元通りになりますが、二層目は戻らないままですが、3層目を直接焼くことができるので、目に打撃が予想されるような格闘技やボクシングの選手などに施すことが殆どで、また人よって眼の膜が薄い人にもこの手術が勧められているのです。
実際にこの治療法を受けるとレーシックと大きく異なるのが痛みの酷さだそうで、まず手術直後から痛くなり、夜も痛みで眠れなくなるほどだそうです。
一方私が実際に受けてみた手術のほうはと言いますと、麻酔がとれた1時間後ぐらいから異常に目がしみ始めて痛いというよりはしみて涙が沢山でるようになるのですが、一応ひとしきり泣き終わると痛みはそう酷くなく、夜もゆっくり眠ることができました。
またラゼックのほうは、術後紫外線を避けるために半年間ぐらいは外出時にサングラスを常時着用することが求められるそうで、かなり制約される手術であることがわかります。
視力の回復にかかる時間もかなり遅いようで、一般的には1.0にまで回復するだけでも1週間以上かかりますし、最初の3日間程度はかなり見え方が不安定で、眼もかなりしみるようです。
その後数ヶ月から1年単位で視力が回復していく手術となるので、かなり我慢強く待ち続けることが必要になってくるようです。
ただこの手術は角膜の厚みが温存される場合があり、膜が厚く維持される分、眼球の強度も保たれるというメリットがあります。
したがって、激しいスポーツをする人はこちらの術式で視力回復を薦められることがほとんどだということです。
ですから、運動などをやられていて、視力回復手術のあとに、運動による制約を受けることを極力減らしたいと思われるかたはラゼックを選択していくということになるようです。
ただ、プロセスは異なっても最終的に視力を回復するという意味では、同じ手術です。
レーシックの治療が受けられないときには、あきらめずにこうしたレーシック手術方法を選択して、時間をかけて回復させるという方法もあることを覚えておくといいかもしれません。
視力回復の手術には実に様々な手法がありますので、個々人の置かれている状況や目のコンディションなどに合わせて適切なものを選んでいければ一番いいでしょう。